灼熱のSIAM REAP
カンボジアのシェムリアップ空港に着いたのは、午前11頃だった。
飛行機をおり、誘導員に導かれ、飛行場を横切りイミグレーションへと向かう。
カンボジア入国に際して、まず必要となるのが、ビザの申請だ。
申請費用は約30usドル。ここカンボジアでは、ドルが一般的に使われているということを、早速目の当たりにする。
手持ちのドルがなかったので、事前に日本で作った国際キャッシュカードで50ドル引き出す。
キャッシュカードを持っていなければ、米ドルを手に入れることはできなかった。
タイバーツを両替する場所もなさそうだし、もしキャッシュカードがなければ、その場合はどうなっていただろう、きっと面倒なことになっていたのだろうか、とふと思う。
以前まではクレジットカードもキャッシュカードも持たず、現金だけを持って海外旅行していた頃を思い出し少しぞっとする。
申請書類を記入し、日本から持参した、顔写真を用意して列にならぶ。
ビザを作っている職員たちは、ときどき、会話をしながら、時折、笑みを浮かべたかと思うと、すぐさま無表情に戻り、作業を進めている。トントンと判子のような音、ガチャッとホッチキスのような音が聞こえ、パスポートにビザが貼り付けられていく。しかし、実際には手元で何をしているかは見えない。
旅行客たちは列をなすでもなく、自分の名前が呼ばれるのを受け渡し場所の周囲で待っている。
もうホテルからの迎えはとっくに空港まで来ているだろう・・・
つづく